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≪続編≫【研究者インタビュー】慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 小尾晋之介 教授

研究者インタビュー
ご退職に際して

 

記事内の表現や解釈は、取材内容をもとに当社が文章等は調整し一部の説明が簡略化されている場合があります。
詳細な情報や最新の状況については、当社までお問い合わせください。

 

2026年3月、慶應義塾大学において長年、流体工学の教育・研究に尽力された小尾晋之介教授がご退職の日を迎えられました。
小尾教授は、コンピューターによる数値流体力学(CFD)が飛躍的に発展した現代において、「境界条件」の厳密性を保証する実証実験に取り組んでこられました。
 
ニイガタ株式会社では、装置製作のパートナーとして、20年以上にわたり小尾教授に伴走させていただきました。
小尾教授の流体力学に対する想いと、当社をお選びいただいた理由について、インタビューさせていただきました。
 
前回のインタビューや、支援事例につきましてはこちらをご覧ください。
 
研究者インタビュー 乱流現象の計測とモデリング
羽ばたき翼が生成する渦流れの計測装置
垂直軸型タービンの翼周りの流れ計測装置
円管内乱流のステレオPIV計測装置

 

インタビュイーのご紹介

慶應義塾大学 理工学部 機械工学科
小尾 晋之介 教授
※職位は取材当時に準じます
 
● 「社会の役に立つ研究をしたい」という思いから工学を選ぶ
● 前田昌信先生の研究に惹かれ、流体力学の道を志す
● 学生時代からクラシック音楽を好み、トランペットを演奏
● ドイツ・エアランゲンの計測分野で著名な研究室にて約5年間研究活動に従事
● 研究と教育が密接に結びついたヨーロッパの大学制度を経験

研究の詳細はこちら

 

乱流モデル─仮説と検証の試行錯誤─

私たちの身の回りには、目に見えない「流れ」が溢れています。
エアコンが部屋を快適にするのも、飛行機が空を飛ぶのも、すべて流体の力。
しかし、その流れの多くは「乱流」と呼ばれる複雑な状態にあり、完全に予測することは今なお困難です。
小尾教授は、この乱流をモデル化した方程式を、検証する研究を30年以上にわたり続けてこられました。
その成果は、私たちの暮らしを支える技術の礎となっています。
 
<TOPICS>
● 流体の動きは時間的にも空間的にも極めて複雑な現象
● 「乱流モデル」を利用することで、膨大な時間ステップや計測点数を省き、効率的な解析が可能に
● 厳密な境界条件のもとでの検証では、実験が重要な役割を担う
● 空調の効率化、掃除機のノズル設計、CADにおける流れ計算など、現代社会の実学分野に不可欠

 

イメージから、具体的な提案へ

ニイガタとの出会いについて、小尾教授は「慶應義塾大学内のとある先生から教育用アクリル装置を紹介されたことがきっかけ」とお話くださいました。
 
流体力学における実験では、ほんのわずかな摩擦や抵抗が、
実験結果に無視できない影響を与えることがあります。
 
そのため、流れの可視化において質の良い実験結果を取得するためには、高透明で高精度な流路が不可欠です。
 
ニイガタでは、
透明箇所を曇り歪みなく製作することはもちろん、
複雑な流路形状でも対応可能な技術力や、対象の流体に合わせた材質のご提案等を通して
「どのように乱流をつくり、どのように整流するか」といった、
“流れ”そのものにかかわる実験条件を、丁寧に実現してまいりました。
 
今回は、ニイガタをお選びいただけた理由について、小尾教授にお伺いいたしました。
 
<ニイガタをお選びいただけた理由>
● 機動力:早いレスポンス / 打合せでは、現物を確認しながら条件確認を実施
● 提案力:実験条件実現に向けた、具体的で的確な仕様提案
● 技術力:打合せから、研究背景に合わせた設計製作への落とし込み
● 教育機会:学生の質疑に対し、技術者ならではの知見を積極的にお伝え

 

メッセージ

小尾教授は、「社会の役に立つ研究をしたい」という思いから工学分野に進まれました。
教授としての後半生では、特に後進の育成に注力なさいました。
また、学生が持ち込むテーマを尊重し、試行錯誤に寄り添いながらアイデアを形にする手助けを行うことを大切にされておられました。
今後アカデミアを志される方、流体力学の道を歩まれる方に、メッセージをいただきました。
 

「研究者としての道は、必ずしも思い描いた通りに進むとは限らず、さまざまな困難に直面することもあります。

 しかし、そのような状況でも、自分が興味を持ったことを大切にしながら研究を続けていくことが重要です。」

 

御礼の言葉

貴重なお時間をいただき、取材のご協力誠にありがとうございます。
20年以上の長きにわたり、厚いご信頼をお寄せいただきましたことを心より御礼申し上げます。

 

公開:2026.7.21|執筆:ニイガタ広報チーム|お問い合わせ:TEL 045-580-3181​
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